40代は人生に悩み疲れている人が多い。不安を解消する為には、生活基盤となる働き方を決め、悔いが残らないように準備を始めることです。

40歳は人生のターニングポイントになる

人生の岐路に立つ40代の会社員

会社勤めをはじめて約20年も経てば、おぼろげながら将来の自分が見えてきます。今の会社で役員を目指す自分、居心地の良い環境でなんとか逃げ切ろうとする自分、不本意な環境から抜け出して再起を計る自分。

将来像は人それぞれでしょうが、40歳で今後の方向性をはっきり決めておくと、迷いが吹っ切れます。

  1. アーリーリタイアを目指す
    経験・気力・体力のバランスが一番良い40代は、一生の中で一番稼げる時期。経済的基盤を築けたら、余生は趣味に生きる。このライフスタイルに憧れる人は多いけど、実践できる人はわずかです。
  2. 持続可能な職場・職種へシフトする
    今の働き方を今後も続けるのはシンドイと感じているなら、年をとっても働ける職場・職種を早めに確保するのも一考です。そのような職場には、50代になると早期退職者が群がります。一足先に探し始めることで、好条件の会社に巡り合う可能性が高まります。
  3. 本当にやりたかった仕事にチャレンジする
    40歳は異業種や未経験の仕事へチャレンジできるラストチャンスです。チャンスといっても手放しで薦めているわけではありません。収入ダウンを受け入れ、世間体を捨ててでも、やりたい事があるならやったほうが良いということです。年をとって「あの時もう少し勇気があれば・・・」と後悔している人が多いことからのアドバイスです。

高齢者の就業実態

今後の働き方を考えるうえで、現在の高齢者(65歳以上)の働き方・働く理由を参考にしてみてください。

【高齢者の就業率】

  • 男性:33.2%
  • 女性:17.4%

【高齢者の就業意欲】

質問:あなたは、何歳頃まで収入を伴う仕事をしたいですか?
調査対象:全国60歳以上の男女

  • 65歳まで:13.5%
  • 70歳まで:21.9%
  • 75歳まで:11.4%
  • 80歳まで:4.4%
  • いつまでも:42.0%

【高齢者が働く目的】

  • 1位:経済的理由(現在および将来の生活に備えて)
  • 2位:健康のため
  • 3位:経験や能力を活かしたい
  • 4位:社会の役に立ちたい
  • 5位:話し相手が欲しい
  • 6位:他にやることがない

高齢者が働いている職種で圧倒的に多いのは、清掃員と警備員。もちろん正社員ではなくアルバイトです。働きたい高齢者は多い割に、求人数が限られているので、最低時給で働く事になります。健康維持には役立ちそうですが、「やりがい」「仕事の充実感」「経済的満足度」は高くありません。

40代で異業種へ転職した営業職の心の内

転職者プロフィール

相談者
【年齢】45歳
【前職】IT企業の営業課長
【転職先】介護施設の施設長

≪転職経緯≫

激務と将来の待遇に不安を感じ、転職を決意。
一時的な年収ダウンを受入れ、生涯年収で逆転する予定。
インタビュアー

IT業界から介護業界へ転職に至った理由は何ですか?

40代の転職経験者

自分でも介護業界へ転職することになるとは思っていませんでした。私の転職理由は、前職の仕事に疲れてしまったからです。あと何十年も激務を続けたら、体を壊すか精神的ダメージを被ると危機を感じていました。

インタビュアー

それでは転職先候補は、規則正しい生活ができる職場を探したのですか?

40代の転職経験者

はい、その通りです。多少の残業は構わないですが、以前は深夜残業や休日出勤も多かったので・・・。会社と家を往復するだけの人生は嫌だなと感じていました。

インタビュアー

IT業界に未練はなかったのですか?同業種でもう少し楽な働き方ができる企業を探したほうが、今までのキャリアを活かせた気がしますけど。。。

40代の転職経験者

初めて転職サイトにプロフィールを登録した時、同業種からのスカウトメールがたくさんきました。ただそれらの企業が私に求めていることは、前職と同様に最前線でバリバリ働く営業課長なんですよ。同じことをやるなら、転職する意味がないと思ってしまいました。

インタビュアー

自分のペースで働きたかったということですね。

40代の転職経験者

体が壊れるリスクを冒してまで働く事に疑問を感じていました。それと子供が生まれてから、家族と向き合う時間を確保したいという気持ちが強くなりました。

インタビュアー

転職先の介護施設はどのように探したのですか?

40代の転職経験者

転職エージェントのアドバイザーからの紹介案件です。営業職という切り口で、業種問わず色々な会社を紹介してもらった中で、興味を持ったのが今の仕事です。

インタビュアー

現在のお仕事は、介護施設の施設長ですよね。
未経験の職場へ転職する事に不安はありませんでしたか?

40代の転職経験者

正確には「サービス付き高齢者向け住宅」の施設長をやっています。介護業界の経験も知識もゼロなのに、いきなり施設長ですから、本当に勤まるのか心配でした。入社前の面接でも「介護の事はこれから勉強します。」と伝えると、会社側も「それで大丈夫です。あなたの営業力とマネジメント力に期待しています。」という回答でした。

インタビュアー

具体的にどのような仕事をしているのですか?

40代の転職経験者

施設長の主な仕事は、施設の稼働率(≒売上)を上げることです。その為に介護関連施設や医療施設を廻り、施設利用者の紹介を貰いに行きます。また利用者のニーズをくみ取り、地元商工会と一緒にイベント企画を立ち上げたりする事もあります。
あとはスタッフのシフト管理・施設全体の収支管理です。

インタビュアー

確かに営業力が必要ですね。

40代の転職経験者

「特別養護老人ホーム」や「介護老人保健施設」は、介護保険制度内のサービスに限られているので、営業面より収支管理に徹する事になります。ところが「サービス付き高齢者向け住宅」は、介護保険に縛られません。採算さえ合えば、利用者のニーズに応えるサービスを提供できるので、自由度が高くやりがいもあります。

インタビュアー

今の仕事に慣れるまでどれくらいの期間がかかりましたか?

40代の転職経験者

最初の3ヶ月ぐらいは、介護業界の専門用語には少し苦戦しました。でも「全く違う業界から転職してきた」と伝えて乗り切りました。施設内のスタッフはケアマネやヘルパーなので、介護の専門家です。なので細かい指示は出さず(出せない)、みんなが働きやすい環境づくりに専念することで、良い役割分担ができています。

インタビュアー

IT業界から介護業界への転職だと、お給料が心配ですが。。。
転職で年収維持できたのでしょうか?

40代の転職経験者

前職の年収は750万円で、現在は650万円。
なので年収100万円ダウンです。

インタビュアー

年収ダウンの転職に対して、ご家族の反応はどうだったのでしょうか?

40代の転職経験者

妻は賛成でした。というより年収ダウンに一瞬躊躇した私の背中を押したのは妻です。

インタビュアー

お給料より、労働環境を優先させたという事ですね。

40代の転職経験者

はい、それが転職の第一目的です。
それに前職の先輩達を見ていて、もう給料アップの余地があまりないこと、50代になったら子会社へ出向して給料が2/3になることが分かっていました。
その一方で現在の職場に年齢の壁がありません。最高齢は70歳の施設長もいます。今は一時的に年収ダウンしましたが、これから稼ぐ生涯年収で考えると逆転すると考えています。

インタビュアー

素晴らしく計画的ですね。

40代の転職経験者

前職の先輩から「50歳過ぎたら、仕事選べないよ~」という愚痴をよく聞かされてました。それなのでまだ仕事を選べる40代のうちに動こうと心を決めていたところ、今の会社にめぐりあいました。転職して1年が経ち、現在の待遇&仕事内容に不満はありません。

40代の転職相談先

JACリクルートメントの転職支援実績は、半数以上が40代です。かなりミドル層の転職支援に力が入っています。今の会社で不本意なポジションに追いやられていた人達が、新しい環境で再び輝きだした事例がたくさんあります。これから先のキャリア相談先として利用してみましょう。

今回のまとめ
  • 今後の「働き方(≒生き方)」を決める
  • 長く働く事を意識してキャリアデザインする
  • 目先の年収ダウンより生涯年収を意識する
  • 視野の広い相談相手を見つける