生保業界のフルコミッション型営業という働き方

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自由な勤務体系と高収入を両立できる外資系生保の営業職。
その中のトップ2社といえば、日本に「ライフプランナー」という言葉を根付かせたプルデンシャル生命とソニー生命である事は間違いない。
そこでこの2社の業績・勤務スタイル・報酬制度を理解する事から生保営業への転職を考えてみたい。

プルデンシャル生命とソニー生命を比較

  プルデンシャル生命 ソニー生命
保有契約高

34兆6,357億円(2015年度)
33兆4,816億円(2014年度)

42兆2,93億円(2015年度)
40兆3,910億円(2014年度)

新契約高

4兆3,679億円 (2015年度)
4兆1,128億円 (2014年度)

4兆8,71億円 (2015年度)
4兆6,257億円 (2014年度)

保険料等収入

7,936億円 (2015年度)
7,380億円 (2014年度)

1兆280億円 (2015年度)
9,140億円 (2014年度)

経常利益

280億円 (2015年度)
329億円 (2014年度)

607億円 (2015年度)
796億円 (2014年度)

ソルベンシー・マージン比率

810.5% (2015年度)
844% (2014年度)

2,722% (2015年度)
2,555% (2014年度)

格付け

スタンダード&プアーズ(S&P) A+ (2015年度)(2014年度)

スタンダード&プアーズ(S&P) A+ (2015年度)(2014年度)

社歴

米国プルデンシャルファイナンシャルの100%現地法人として、1987年にプルデンシャル生命を設立。

保険業への参入を希望したソニーが、1979年に米国プルデンシャルファイナンシャルへ提携を持ち掛け、日本に合併会社を設立したのが起源。
1996年にプルデンシャルとの資本関係は解消され、100%ソニーの子会社となり現在に至る。
プルデンシャル生命との関係は完全に競合状態。

社風

社風は外資のイメージそのまま。
ポジティブで向上心の強い人が多い。
上下関係も含めて人間関係はフラットで、派閥やしがらみはない。
職場にはドリンクやパンを無料で食べれるラウンジがある。

完全に実力主義の会社であるが、社員同士の関係がギスギスしているという事はない。
むしろ先輩後輩に関わらず活発なアドバイスが飛び交う。
有志による勉強会も豊富。
上昇志向の強い集団なので、その空気になじめない人は辛い。

採用方法

スカウトによる入社が一般的。
マネージャー職には採用ノルマがある。
選考段階ではCIP(Career Information Program)と呼ばれる面接を受ける。

スカウトによる入社が一般的。
取引先や契約者の中で人脈が太そうな人を中心に所長が口説いていく。

女性の活躍

近年は女性の採用を積極化しており、実際に活躍している人も増加傾向。

出産育休制度はしっかり整っているけど、女性の営業職は依然少ない。
女性が営業職(ライフプランナー)として活躍するには厳しい職場。

入社前

≪両社共通≫

入社勧誘してくる人(たいていの場合は所長)は、採用ノルマを抱えている。
その為に「高額報酬・自己裁量・社会的に意義ある仕事」といった魅力的な言葉がメインの勧誘になる。
さらに食事会と称して接待が行われることもあり、入社を断りずらい雰囲気を作り出されてしまう。
精神的なトレーニングを十分積んでいない若手だと、百戦錬磨の所長にコロッとやられてしまう。

入社前に冷静に判断しなくてはいけないのは、「具体的な職務内容と期待される役割」
そして、あなたを熱心に勧誘している所長がそのまま上司となる可能性が非常に高い。
だからその人との相性はとても大事。
相手の仮面をはがして、「どのような人間性か?」という本性を分析しておいたほうが良いでしょう。

前職の経歴

≪両社共通≫

両社とも転職してくる人の経歴は様々。
その中でも特に成功しやすい前職パターンはある。

すぐに活躍できるのは、元証券マン車のディーラーで営業をしていた経歴の持ち主。
お金に余裕がある層のネットワークを持っている上に、紹介営業に慣れているのが成功要因と分析できる。

あと法人開拓に強い元銀行員も有利。
中小企業オーナーとのコネクションが関係している。

何もネットワークを持っていないのに、不動産営業をやっていた人も強い。
新規開拓に必須であるテレアポ営業・チラシ配りのボリュームが凄い。
断られるのに慣れているので、ハートが強いというのも関係している。

給料体系

≪両社共通≫

入社後2年間は初期補給金と呼ばれる固定給があるが、3年目以降はフルコミッションの完全歩合給へ移行する。
初期補給金(20万~30万円前後)は、月数が経つにつれて減額する。
なので保険契約を獲得しないと、右肩下がりで収入が減る。

売上キャンペーンが頻繁にあり、成績上位者には育成ボーナスや特別なコミッションが貰える。
通年で成績がよければ海外のご褒美旅行に招待され表彰される。

契約さえ取れれば、収入は青天井。
保険契約好成績者のみが会員になれるMDRT(ミリオンダラーズ・ラウンドテーブル)は、ほとんどはこの2社の社員で構成されているといっても過言ではない。
会員になっている人の年収は2千万円以上が目安と言われている。

評価制度

≪両社共通≫

評価方法はいたってシンプル。
上司の好き嫌いで評価に差がつくなどはなく、すべての基準は営業成績。
非常に公平でオープンな評価制度。

結果が給料にもそのまま反映されるので、年収1億円を超える人と最低賃金さえも下回る人が、同じフロアで同じ仕事をしているという珍しい職場が出来上がる。

福利厚生

≪両社共通≫

社会保険・福利厚生・退職金制度はある。
その点は普通のサラリーマンと一緒。
違うのは給与体系と営業経費の考え方。

代表的な営業経費は交通費・通信費・喫茶代・贈答代・DM費用。
これらの活動費は全て社員の持ち出しであるが、個人事業主として3月に確定申告すれば税還付を受けれる。

研修制度

≪両社共通≫

1カ月は研修で営業方法&保険知識をみっちり学べる。
保険知識がゼロでも、TLC・AFPを取得できる制度が整っている。
だから入社前の金融知識は不要。
あると良いのは豊富な人脈。

入社~2年目までは修行期間と考えられ、所長に対する報連相を求められる。
この修行期間で自分なりの営業手法を探求して、形にしなければその後はない。

勤務体系

≪両社共通≫

出社義務は週2回(月&木)。
それ以外は会社に行く必要はないので、成績上位者となれば1カ月ぐらい海外旅行していても何も問題なし。

その一方で契約がとれなければ、朝早くから深夜まで仕事漬けになる。
勉強・資料作成・ロープレ・アポ取りを繰り返す。
最初の1年ぐらいで顧客基盤を作らないと厳しい結果が待っている。
離職率は高い。

仕事の進め方

≪両社共通≫

入社後すぐにやることは、学生時代の友人・元同僚・親戚のリストアップ。
自分の知人を総動員してセールスする事。
もちろん9割以上の確率で断られる。
凡人であればここで心が折れる。

個人向け営業の場合、スケジュール調整が難しく、土日・祝日・平日の夜にアポが集中する。

法人向けの保険商品を売っている人は違う。
ロータリークラブや業界団体に顔が効く人はかなり有利で、契約金額が大きいから一契約獲ればそれなりの収入になる。

離職率

≪両社共通≫

具体的数値はオープンにされていないが、離職率は非常に高い。
契約が取れなければ、最低賃金さえ下回ってしまうので活動費を捻出できなくなる。
所長にも相手にされなくなり退職へと追い込まれる。

過去にトップセールスだった人でも、新規契約を取れない月が長引けば収入は激減するので安定性はない。

※上記2社の決算数字はHP上で公表されているデータを抜粋して、当サイトで作成した比較資料です。
最新情報は各社のHPに掲載されている決算ページを参照してください。
プルデンシャル生命のHP
ソニー生命のHP

転職を決断する前にやるべきこと

プルデンシャル生命やソニー生命への転職を決断する前に考える事。

  1. リスクを適切に理解したか?
    リターンとリスクは常に表裏一体です。完全歩合のこの2社に入社するにはその覚悟が必要。特にリスクから目を背けてはいけません。
  2. その後のキャリアプランはあるか?
    歩合制生保営業で活躍できるのは50歳ぐらいまで。気力体力に限界がくるので、その後のキャリアプランは考えておく必要がある。
  3. 転職の相談相手は適切か?
    仕事の相談相手として配偶者や友人はふさわしくない。根拠のない感情だけで判断しがち。スカウトマンである所長はもっとタチが悪い。どんなに良い人に見えても、心の奥底にノルマを抱えている人である事を忘れてはいけない。

「情報収集」+「キャリアプラン作成」+「適切な相談相手」を得る為には、転職コンサルタントを利用するのが適切です。
高収入を期待できる歩合制生保営業や外資系企業の失敗談には事欠きません。
勢いだけで転職して後悔しないようしましょう。
内情に詳しいコンサルが見つかるのは下記2社です。

1社目はBIZREACHです。
ここに登録すると、海千山千のヘッドハンターからコンタクトが来ます。
まずはその人達と会話をして市場感覚を養ってください。
ガンガン転職案件を進めてくる人は少し遠ざけて、キャリア相談にのってくれる人を見つけるのが良いでしょう。
BIZREACHなら色々なタイプのヘッドハンターが居るので、自分の好みで取捨選択できる点が良いです。

2社目はパソナキャリアが最適です。
少し視野を広く持って、「不確実性が増している世の中で、今後どのようなキャリアを築いていくべきか?」という相談が可能です。
もちろん、時間に余裕がある人は両方の視点からアドバイスを貰うのが良いでしょう。

このような無料サービスは躊躇なくどんどん利用して、情報格差を埋めていきましょう。
そうでないと弱肉強食の市場で、勝ち組になる事など夢のまた夢です。

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