銀行員の為のフィンテック講座

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注目ニュース

ビットコイン分裂騒動
参加者間の対立からビットコインが分裂する懸念が発生し、取引価格が大幅に下落している。この騒動を見て「やはり危ういから近づかないでおこう」と思うか、「市場認知される直前に起こる儀式に過ぎない」と楽観的に受け取るかは、情報の受け手のリテラシーが問われる。

2017年春の銀行法改正で銀行によるフィンテック企業の買収が可能になる。
現行の銀行法だと、銀行が事業会社へ出資できる範囲は5%まで。持ち株会社を使っても15%までと制限されている。出資比率を高めて買収を可能とする法改正が待たれ、金融庁内部でも検討されている。早ければ2017年春に法改正が予定されている。

ジャパンネット銀行がAI(人工知能)を利用した新型融資を開始。
クラウド会計処理サービスfreee(フリー)を利用することで、決算内容だけでなく日常的に発生する売掛・買掛の発生・消込まで把握できる為に、無担保・無保証での融資を実現できる。これにより審査が手間で金融排除先となっていた中小零細企業にも資金供給が可能となる。

独占的優位を保っていた銀行業務を奪われる

フィンテックが社会に広がると、いままで銀行がほぼ独占的に担っていた機能を奪われる。

▽電子マネー
決済機能を奪われる

▽生体認証
対面(社会的信用力)の必要性がなくなる

▽ソーシャルレンディング
融資機能(本体丸ごと)を奪われる

▽AI(人工知能)
融資審査機能を奪われる

▽ロボアドバイザー
資産運用機能を奪われる

キーワードは「ブロックチェーン」

ブロックチェーン

銀行員がITに疎いのは知っています。
それでもフィンテックへの理解度を深める為に、「ブロックチェーン」という基盤技術だけは唯一覚えておきましょう。 それは18世紀にイギリスで始まった「中央銀行」という巨大権威を覆す革命的な考え方だから。

ブロックチェーン技術の最大の特徴は、従来の集中管理型システムではなく、分散型ネットワークであること。 システムのコア情報が世界中に分散されているので、データ処理能力をほぼ無限に拡張可能だと考えてよい。しかもその追加コストは、ほぼ発生しないというのがミソ。

さらに巨大企業の集中管理型システムを運営する担当者の頭痛のタネであった「ハッキング被害」とも無縁。 ブロックチェーンは、コアシステムどころか取引履歴も世界中に分散されているから、特定サーバーをハッキングしてデータ改善しても意味がないのです。 もしデータの整合性が合わないサーバーが出現したら、瞬時に異常を検知して削除&修復&複製&復活を繰り返すように全世界中のサーバーが相互に監視しあっているのです。

ここで改めてブロックチェーンの特徴をまとめます。

  • 一瞬で膨大な処理を捌ける
  • 無限の拡張性
  • システム構築費用が安価
  • サイバー攻撃に強い

ブロックチェーンが誕生する以前、金融取引の認証機関といえば各国の銀行・クレジットカード会社のみでしたが・・・
その存在価値が薄れ始めていると思って間違いないです。

フィンテック企業と銀行のコスト体質は致命的

いわずもがなではありますが。。。
一応触れないわけにはいかないのが、ブロックチェーンを上手に活用するフィンテック企業と既存銀行のコスト体質の差。

「IoT(Internet of Things)」「限界費用ゼロ」という言葉を聞いたことあるだろうか?
ドイツの文明評論家であるジェレミー・リフキンが、メルケル首相に提言した「ネットワーク化したドイツ」という発想の中で唱えた象徴的なフレーズです。

「IoT」とは、全てのモノがネットに繋がり情報交換し、互いに制御しあうこと。
「限界費用ゼロ」とは、IoTが実現した社会では、モノやサービスを追加で生み出すコストが限りなくゼロに近づくこと。

2005年に語られた内容が、現在では実サービスレベルで実現されています。
そのコア技術がブロックチェーンです。

フィンテックという巨大潮流に乗るには?

日経新聞にメガバンクによるフィンテックへの取り組みがよく掲載されている。 「ビットコイン」に対抗するかのごとく、「MUFJコイン」や「みずほマネー」といった仮想通貨を開発しているとのこと。
でもその本気度はどうだろうか? 日経の記事を良く読むと「フィンテックやってますよ!」というアピール記事が多い。

私の一存ではありますが、根本的な思想が違う国内大手銀行がフィンテック分野で成功する確率はないと思います。 日本の銀行と米国西海岸系フィンテック企業では、DNAから違うといっていい。

銀行員のキャリアとして、「フィンテックの流れに乗れる方法はないか?」と情報感度が高い人ほど、その焦りは強いはず。

その答えは、まずは銀行から離れるしかない。 IT系から金融業界へ進出している企業は狙い目です。例えば楽天。あとはSBIグループにも注目しておくべきでしょう。

過去の経験が通用しない前人未踏の世界。 一通りの情報収集を終えたら、自分の頭で仮説を立て、行動に移す準備を始めるしかないです。

最後に、国内のフィンテック系ベンチャー企業を紹介します。 ただ残念ながら、今から紹介するベンチャーで銀行員のキャリアを活かせる可能性は低い。 今のところは「このような会社が注目されているのだ」という認識を持ち、本格的に転職先を探すときはキャリアコンサルに相談をするのが無難です。

  • ビットフライヤー・・・ビットコインの取引所。3メガグループ+第一生命など幅広く出資を受けプラットフォーム化を狙っている。
  • マネオ・・・三井住友銀行/GMO/IIJの出資を受けているソーシャルレンディング会社。最もわかりやすい銀行中抜きのビジネスモデル。
  • リキッド・・・生体認証でクレジットカードレス、ポイントカードレスを実現する決済サービス。
  • ウェルスナビ・・・ロボアドバイザーによる格安手数料を売りにした資産運用サービス。3メガバンクが共同出資している興味深い会社。
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